学校関係の方々へ

文部科学省の学習指導要領によれば,中学校の音楽の授業は,表現及び鑑賞の幅広い活動を通して,音楽的な見方・考え方を働かせ,生活や社会の中の音や音楽,音楽文化と豊かに関わる資質・能力を育成することを目標としています。

目下,学校における音楽の授業では,我が国の伝統音楽に関わる指導の充実にも力が入れられており,例えばオペラやミュージカルなどと共に,能楽や歌舞伎も教材として扱うことで,生徒が音楽を文学や演劇などと融合し,その内容を音楽で表現する際の表し方に共通性があることに気付いたり,様々な感情を音楽で表す際に,それぞれの音楽表現の違いから,それぞれの固有性に気付いたりできるようになることも求められています。

音楽文化と豊かに関わることができるようになるためには,音楽科の学習において,音楽文化についての理解を深めていくことが大切になります。また,グローバル化が進展するこれからの時代を生きる子供たちが,音楽は人々の営みと共に生まれ,発展し,継承されてきた文化であると捉え,自分の国の音楽に愛着を持ち,また,世界の様々な音楽文化を尊重したりできるようになることも大切です。このような意味で,音楽文化についての理解を深めることは,本来,音楽科の重要なねらいであるはずであり,教科として音楽を学習する音楽科の性格を明確にするものでもあると思います。

このような学習指導要領の趣旨に鑑みれば,その歴史が650年とも700年ともいわれている能楽は,日本の伝統的な発声の仕方や声の音色,節回しを学ぶことができる謡曲や,笛,鼓,太鼓といった伝統的な楽器による囃子から構成されており,生徒が日本の伝統的な「音楽」を学習するにはうってつけの教材です。謡や囃子を学ぶことで,日本の伝統音楽を形づくっている音色,リズム,速度,旋律,テクスチュア,強弱,形式,構成などに加え,拍子,間,序破急といった我が国の伝統音楽における多様性を理解することにもつながります。

また、謡や囃子の稽古では,笛の音を,日本語のもつ固有の響きによって表す唱歌によって表すことがあります。これにより器楽を学習するだけでなく,我が国の音楽に固有の音色や旋律などの知覚・感受を促し,鑑賞学習の質を高めたり創作の学習の際の手段として用いたりすることもできるようになります。

ところで、能や囃子を学習に取り入れたくても,能楽は音楽の教員の大多数にとってはなじみのない分野であり,どのように学習を進めたらよいのか,あるいは自分たちがどのようにして生徒に指導することができるのか,思案に暮れることも多いのではないでしょうか?(下に続く)

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子供たちに能の謡の体験を。

私たち櫻間會は,日本で長い歴史のある能や囃子の音楽を生徒が学習する手助けをしたいと思っております。もちろん,能の舞台を鑑賞することで謡や囃子に触れる機会を設けることはできますが,実際に節付けを見ながら自分で謡ってみることで,謡曲に関する用語や記号などを理解し,音楽に対する解釈を深め,他国の音楽と比較対比し,他者とも共有して伝え合うとともに,生徒の一人一人が様々な音楽に関わっていくことを支え,自らの表現や鑑賞の活動を充実させることができるようになると信じております。これは,身の回りや世界に存在する多種多様な音楽に対する理解を促すこととなり,音楽文化の継承,発展,創造を可能にするものでもあります。

例えば謡を、年間の授業に1~2回でも取り入れて,生徒たちが実際に学習する機会を設けてみませんか?

櫻間家の当主である櫻間右陣は,明治から昭和にかけて活躍した人間国宝の櫻間道雄を祖父に持つ金春流の能楽師であり,重要無形文化財総合指定保持者です。

日本だけでなく,海外でも多数の能舞台を務めた経験があり、広い視野で学習指導要領を考慮した能の指導をいたします。

詳しい内容についてのご相談はお電話またはメールで承りますので、どうぞお気軽にご連絡ください。